顎関節症は歯の擦り減りがある人に多い?~エビデンスブログ~

顎関節症、歯の擦り減り

共に起きて欲しくないものだが

私自身、左右両側とも顎関節症になった時期があるし

歯の擦り減りも犬歯を始め至る所にある。

そして日々の臨床でも、同じ様に両方

当てはまる患者さんを目にする。

 

この二つは何か関係しているのだろうか。

 

歯の擦り減りは物理・化学の問題なので単純である。

口にする食べ物・歯ブラシ・歯が咬み合う際の力学の問題であったり

むし歯や酸蝕症などの酸が影響することもあるが

原因の特定はしやすい。

一方、顎関節症は、名前の最後に「症」と付くだけあって

分からないことも多く治療法など未だ確立していない

「症状」だが、こちらの文献

The prevalence of dental attrition and its association with factors of age, gender, occlusion, and TMJ symptomatology.

によると、若い成人を対象としていて

結論は歯が擦り減っているからと言って

開閉口時の顎の音や痛みなど顎関節症症状との関連は

「認められない」とのことだった。

 

これは今までの文献にあった

顎関節症が咬み合わせの力(歯軋りなど)だけで

説明出来るものではないという結論とも矛盾していない。

歯が擦り減っていないからと言って

顎関節症にならないと安心は出来ないということは

少なくても言えそうだ。

 

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