根管治療ブログ㊾

歯の内部に虫歯や破折などで細菌が感染し

そのまま放置しておくと

根の先に開いている骨に通じる小さな穴から細菌が溢れ

接している骨に炎症が生じて骨が溶けてしまう。

 

「根尖性歯周炎」と呼ばれる状態であるが、治療法は

①まずは差し歯を外して内部を器具や消毒薬を用いて

除菌していく非外科的な方法が第一選択になることが多い。

それでも細菌の残存量が多く炎症が持続する場合には

②外科的に残存細菌の特に多いと考えられる根の先だけを

部分的にカットし取り除く外科的方法がある。

 

今回は②の外科的治療を行っても炎症が残存したケースの

追加治療として、①の非外科的な消毒治療を

当院でも扱っているMTAセメントと呼ばれる特別な薬剤を

ラバーダムというゴムマスクを付けて唾液が歯の中に

入らないようにし、更に歯科用顕微鏡下で精密に消毒を

行い、結果を検討している文献。

対象は23歯

決して多くはないが1〜5年経過の成功率は8割以上であり

特に根管と呼ばれる歯の内部の神経・血管の

通り道の管の数が少ない歯ほど成功率が高くなっていた。

 

海外の根管治療専門医の行った結果ではあるが

この臨床成績に少しでも近付くべく

研鑽を積んでいきたい。

 

参考文献

Mente J1, Leo M2, Michel A2, Gehrig H2, Saure D3, Pfefferle T2.

Outcome of orthograde retreatment after failed apicoectomy: use of a mineral trioxide aggregate apical plug.

J Endod. 2015 May;41(5):613-20.

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