今回も細かな検証を行った文献だ。
歯の内部を消毒薬で洗浄することは
根管内の除菌の為には欠かせないが
その際用いるシリンジの先端を
どのくらい奥まで歯の中に入れて注入するのが
効率的か検証している。
出来るだけ奥まで器具を入れた方が
薬剤の浸透が良いことは想像出来るが
自分で検証することは難しいので、非常に勉強になる。
シリンジ先端を根の最深部より
1㎜手前と5㎜手前の2パターンで
歯の内部の汚染物の残り具合を
レントゲンで調べて比較している。
結果はレントゲン写真で一目瞭然で
1mm手前まで入れた方が残存物が少なかった。
現実には、シリンジを奥まで入れ易くする為には
歯の内部を削る必要があることと
一方で歯を出来る限り温存したいことがあり
両者が天秤に掛けられるが
治療方針を左右する大事な点を確認出来た。
引用文献
Impact of needle insertion depth on the removal of hard-tissue debris.