出来れば避けたい虫歯や歯の破折
それにより歯の神経のある中心部に細菌が感染し
広がると、根管治療が必要になる。
根管治療のゴールは歯の痛みが取れて
かつ、除菌した細菌が再び歯の中で増大して
骨に炎症を作らないこと。
これを達成する為に影響を及ぼす因子について
研究された文献がある。
成功率を下げる因子として
その歯が治療開始時に既に神経の完全に
死んでしまっている状態であることだったり
以前も根管治療の既往がある歯だったり
根管治療の終盤に入れる特別な薬の到達が浅かったり
すかすかな場合が挙げられていた。
また、成功率とは少しずれるが
骨にあった炎症の治癒期間を遅らせる因子として
病気などにより免疫力の低下している
易感染性宿主であったり(平均7か月の遅延)
年齢が40歳以上の人が挙げられていたのは
興味深かった。
文献の根管治療はメスを用いない非外科的なもの
に限った調査ではあるが
それでも免疫力によって治りに違いが出ることは
患者さん一人一人によって治療後の最適な経過観察期間を
調整する必要があるということを考えさせられた。
引用文献
Azim AA1, Griggs JA2, Huang GT1.
The Tennessee study: factors affecting treatment outcome and healing time following nonsurgical root canal treatment.
Int Endod J. 2016 Jan;49(1):6-16.