ちょっとした隙間

今の部屋に住んで3年になるが

未だにちょっとした発見がある。

例えば壁と床の間の隙間。

元々はピタッとしていたのが徐々に空いてきたのだろうか。

小さな虫が入るには丁度いい隙間だ。

どこまで繋がっているのか、少し不気味だが気になる。

 

昨日は寝る前に戸締りを確認しに勉強部屋に行くと

床に手のひら大の黒い影が留まっていた。

クモ

漢字で書くと蜘蛛、虫を強調した存在であり

私が苦手とする虫だ。

小学生の頃、お風呂に浸かっていた際

突如として天井から落下傘部隊を髣髴とさせる蜘蛛の急襲に遭い

無防備な背中と心に深手を負ってからは大の苦手である。

今回は全長15センチはあろうか

私があの恐怖を思い出すには十分な大きさだった。

捉えようにもどうしたものか…

結局昨日は部屋の扉を厳重に締め、一先ず閉じ込めることにした。

 

そして今日はインターネットを使って

改めて捕獲作戦を練ることに。

なるほど、ほうきと塵取りで確保した例が乗っていた。

これだと思い、道具片手に部屋に入ると

肝心の蜘蛛は姿を消していた。

本の間か、タンスの奥か、いやまた天井のパターンか

などと探すこと約10分、振り向くとカーテンの下にいるではないか。

 

3分ほど要したが、作戦の甲斐あって無事捕獲完了

外に逃がすことが出来た。

 

改めて部屋を見回すと壁と床の間に隙間が空いていた。

ここから侵入したのだろうか。

私の心にも隙があったようだ、

しっかりガムテープで封鎖をしておいた。

 

 

 

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